ソのままの図書館。

管理人のサイト「ソのままの空に」の小説保管所。最近は擬人化小説に浮気気味。

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都会編 第23話「決戦 中編」(23-A)

今回はフル視点で、フルとエカルの過去話も交えて書いています。
戦闘パートはたぶん次(23-B)から。

今回の話の中でも出てきますが、フルとエカルの本名(人間名)が解ります。(反転)
フル:本名「ソウ(創)」
エカル:本名「ユイ(結)」

ゴロとプラもそのうち。
昔のボクは、周りに興味がなかった。

いつも退屈で、せいぜい気にするのは、問題児だったエカルのことくらい。

ポケモン達と一緒にいるときや、こっちの世界にいるときは、

なんだかんだで心が安らいでいたけど。

人間関係って、考えるだけで面倒だった。


エカルはポケモンバトル、ボクはコンテストばかりやっていた。

いつも父さんと比べられたし、父さんほど上手くいくわけでもなかった。

一応、子供同士だったら負けないくらいのレベルだった、と思う。

ボクもエカルも、やってることは大好きだったから。



・・・だけど、あの時、それが変わった。

父さんと3人でいた休みの日、黒い影が突然襲ってきた。

トキワの森にある家から飛び出し、必死に逃げた。

ただ、怖かったとしか覚えてない。


ボクが転んだその瞬間、その影がボクに向かって襲いかかってきた。

パニックになって、即座に反撃できず、影の槍がボクの体を貫こうとした。

『・・・ソウ、伏せ―・・・!』


―ドスッ・・・


鈍い音がした。

痛みは走らなかったけど、ボクの目に映ったのは、

・・・身代わりになって攻撃を受けた、父さんの姿だった。

「・・・え?」

ぐらり、と倒れた父さんに近づいて、声をかけた。

何度も。

・・・何度も。


―フン・・・あっけない最期だったな。

影の言葉に黒い感情がわき上がって、

それからしばらくの事は、覚えていない。



それから数週間後。

あの日を境に、エカルは負け続きで、ボクは予選落ちばかりになった。

自分の調子が出ない。特に、エカルはバトル中にパニックに陥りやすくなった。

もう、以前みたいに、ボクに八つ当たりする元気もなかった。


自分の無力さを思い知らされた。

向こうの世界では、数ヶ月前に探検隊になって、あの日の数日前に王位も継承した。

それだけでいい気になっていた自分を恨んだ。

自分じゃ何も出来ないリーダーなんて、・・・王なんて、いらないと思った。

だからこそ、

「・・・ユイ。バトル・・・教えて」

強くなりたいと思った。


それ以来、ダブルバトルは2人でやって、

シングルバトルはボクが、コンテストはエカルがやるようになった。

2人だけの話し合いだったから、その意味するところを知る人はいない。

だから、周りの人に「何で?」と驚かれた。

でも、そこで選んだ物が、天職と言えるものだったのには、ボク達も驚いた。

ボク自身も強くなって、誇りも持てるようになった。


だから、戦うためだけに作られた存在に、怒りを覚えた。

理由もない。なのに、他人を傷つけることを楽しんでいる。

それが、許せなかった。

目の前の敵を。
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  1. 2009/05/17(日) 00:15:09|
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