ソのままの図書館。

管理人のサイト「ソのままの空に」の小説保管所。最近は擬人化小説に浮気気味。

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都会編 第16話「託された希望」(前半)

前半を旧84~86話、後半を旧87~89話からお送りする、
逃避後編の中ではほぼオリジナルのシナリオです。
「・・・はぁっ・・・はぁっ・・・。」
「くそっ!・・・ちょこまかと逃げ回りやがって!!」

必死に逃げ回るボクを追いかけてくるバンギラス。
小さな雪原の奥には、ガケと洞窟しかない。
その雪原の真ん中で、ゴロやプラが戦っている。

必死に、傷つきながらも。

本当にわずかな希望を持って。


そして、



その希望は、ボクに託されていた。






雪原に入る直前、
「ルク。」
「?」
エカルが突然声をかけてきたから、少し驚きつつ顔を向けた。
「・・・もしもの時は、ルクがキュウコンを呼んできて。」

エカルの言った『もしもの時』の意味は、すぐにわかった。
おそらく、そうなることは感じていたから。



そして、


その希望を託されたからには、絶対に叶えないと・・・!!
「おらぁッ!!」
「っ!・・・っく・・・!」
避けようとしたけど、バンギラスのツメが頭をかすった。

その直後も必死に逃げ続け、雪原の奥の様子をうかがったけれど、
誰もいないようだった。

それなら、

「・・・っ・・・上だ・・・!」

このガケを、登るしかない。


「っ・・・!」

歯を食いしばって、飛び上がった。

「ちっ・・・逃がすか!!」

バンギラスが、ガケの方へと走ってくる。

バンギラスはこのガケを登れない・・・ということは・・・!?


「“いわなだれ”!!」

―ガッ!!

いわなだれでガケから降ってきた岩が、ボクの頭に当たった。

「っ!!・・・うわっ!!」

・・・なんとか落ちずに済んだけれど、

片足で岩肌をつかんでいるだけのこの体勢も、

おそらく、次の攻撃まで持つかどうか・・・。

額から流れる血が、頬を伝わる。

「・・・それでも・・・行かなくちゃ・・・!」

力を振り絞って、あと数mのガケの上まで登り始めた。


寒い。


痛い。


・・・だけど、


「・・・もうすぐ・・・着くんだ・・・」


急に、ガケの続きが無くなった。


つまり、

ガケの上に、たどり着いたんだ。

 

何とかガケの上にたどり着いたけれど、

問題は、ここからだった。



ガケの上にも、雪原が広がるばかりで、

しかも、ガケの下よりもずっと広い。

「どうやって・・・探そう・・・」

そうつぶやくことしか出来なかったけど、

「・・・とにかく、探そう」

意を決して、耳をそばたてながら走り始めた。





だけど、あまりにも広い雪原で、

さらに、吹雪が吹き荒れていた。

そのせいで、どこから走ってきたのかも解らず、

立ちつくすことしかできなくなった。


寒さに震え、痛みは増すばかりで、

精神的に、追いつめられていた。

「・・・助けられるのかな・・・みんなを・・・」

こぼれ落ちた涙が、雪に落ちる前に氷になった。


なんか、ぼーっとしてきて、

上手く立つ事も出来なくなっていた。

さっきの“いわなだれ”のダメージが、大きすぎた。



そして、ボクは、その場に倒れ込んだ。

 


後半へ続く
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  1. 2008/04/15(火) 16:52:01|
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  3. | コメント:0
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